💡 重要知識まとめ:個人線量計の完全比較シート
国試で出題される個人線量計の知識は、以下の特徴の「違い」を比べる問題ばかりである。アルファベットは必ず「音(カタカナ)」で脳内再生しながら暗記すること。
- 熱蛍光線量計(TLD)
- 略語:TLD
- 測定対象:光子、β線、熱中性子
- 素子(材料):フッ化リチウム(LiF)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4)
- 読取方法:200度前後に加熱し、熱で励起させて光らせる
- 繰り返し読取:不可能(加熱すると溜まっていた信号が一度に全部出て消えてしまうため)
- 繰り返し利用:可能(アニーリング加熱をすることで、素子をリセットして再利用できる)
- フェーディング(自然消滅):少ない
- 特徴:グローカーブ、トリボルミネセンス(摩擦発光)、機械的衝撃(落としたりするショック)に弱い
- 光刺激ルミネセンス線量計(OSL)
- 略語:OSL
- 測定対象:光子、β線
- 素子(材料):炭素添加酸化アルミニウム(Al2O3:C:アルミナ)
- 読取方法:可視光(緑)を照射し、青色に発光させる
- 繰り返し読取:可能(光を当てても信号が少しずつしか減らないため、何度でも読める)
- 繰り返し利用:可能(強い可視光を当てるアニーリング処理でリセット)
- フェーディング:極めて少ない
- 特徴:CR-39と組み合わせて熱・高速中性子の測定が可能。直線性が良いため光子とβ線の分離ができる。湿度や温度の影響を全く受けない。
- 蛍光ガラス線量計(RPL)
- 略語:RPL
- 測定対象:光子、β線
- 素子(材料):銀活化(ぎんかつか)リン酸塩ガラス
- 読取方法:紫外線レーザーを照射し、オレンジ色に発光させる
- 繰り返し読取:可能(レーザーを当てても信号が消えない)
- 繰り返し利用:可能(加熱処理でリセットできる)
- フェーディング:極めて少ない
- 特徴:CR-39との組み合わせで中性子測定可能。素子ごとの測定値のバラツキが非常に少ない。
- ポケット線量計(電子式)
- 測定対象:光子
- 素子(材料):シリコン(Si)半導体
- 読取方法:液晶画面などにその場でリアルタイムに線量が表示される
- 繰り返し読取:不可能(表示が更新されていくため、過去の特定の瞬間を後から再読取はできない)
- 繰り返し利用:可能(リセットボタン等でゼロに戻せる)
- フェーディング:極めて大きい(放電などにより自然に値がズレやすい)
- 特徴:エネルギー依存性が少ない。その場で被ばくがわかるため、病院への「一時立ち入り者」などに渡して使わせるのに最適。
- フィルムバッジ
- 測定対象:光子、β(ベータ)線、速中性子
- 素子(材料):写真の銀粒子
- 読取方法:現像して、黒化度を濃度計で測る
- 繰り返し読取:可能(現像されたフィルムの濃密さを何度測っても変わらない)
- 繰り返し利用:不可能(一度現像したフィルムは使い捨て)
- フェーディング:大きい(現像前に放置すると潜像が消えていく)
- 特徴:放射線が当たる向きによって誤差が出る(方向依存性が大きい)。また、湿気や高い温度に非常に弱い(引き出しに眠らせておくと勝手に黒ずむ)。

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