FPD装置(Flat Panel Detector)
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■ 概要
FPDは、
人体を透過したX線を半導体で直接または間接的に電荷へ変換し、
デジタル画像として構築する平面検出器である。
CRやI.I.方式と異なり、リアルタイム表示が可能な完全デジタル検出器である。
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■ 変換方式
FPDには2種類ある。
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① 直接変換方式
X線 → 電荷
検出材料:
a-Se半導体(アモルファスセレン)
X線エネルギーをそのまま電荷へ変換する方式。
● 特徴
・光変換過程がないためボケが少ない
・空間分解能が高い
・MTFが高い
・温度変化の影響を受けやすい(冷却が必要)
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② 間接変換方式
X線 → 光 → 電荷
検出材料:
シンチレータ + フォトダイオード(a-Si)
シンチレータ:
CsI(Tl)
(ヨウ化セシウム:タリウム活性)
Gd₂O₂S : Tb
(酸硫化ガドリニウム:テルビウム活性)
光をa-Siフォトダイオードで電荷に変換する。
● 特徴
・DQEが高い
・量子利用効率が良い
・光拡散による分解能低下がある
・温度依存性が小さい
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■ 直接と間接の本質的な違い
直接:
X線 → 電荷
→ 光を介さないため高分解能
間接:
X線 → 光 → 電荷
→ 光変換が入るため若干ボケるがDQEは高い
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■ 画質比較
空間分解能
直接 > 間接
MTF
直接 > 間接
DQE(量子検出効率)
間接 > 直接
温度依存性
直接:受ける(冷却必要)
間接:ほぼ受けない
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■ 覚え方(国家試験用)
● a-Si は間接
→ 「A-Si 間接=足関節」
● a-Se は直接
→ 「A-Se 直接=直接汗なめる(Se=汗)」
a-Se(セレン)=直接変換
a-Si(シリコン)=間接変換
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■ FPDの特徴
・小型軽量
・幾何学的歪みがない
・地磁気の影響を受けない
・動画撮影可能
・パルス透視対応
・量子検出効率(DQE)が画質評価の中心指標
・I.I.方式より高SNR
・経年劣化が少ない
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■ 補正処理
① オフセット補正
非照射時の暗電流を補正する。
② ゲイン補正
画素ごとの感度ばらつきを補正する。
③ 欠損画素補正
TFT不良画素を周囲データで補間。
④ アーチファクト補正
縞状ノイズ・固定パターンノイズなどを除去。

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