【完全攻略】HIS・RIS・PACSの違いとDICOM規格を超わかりやすく解説!|放射線技師国家試験マスター講座

第1章:病院情報システムの「御三家」(HIS・RIS・PACS)

病院内で稼働しているシステムは、役割ごとに細かく分かれています。国家試験では、それぞれのシステムが「何の情報を扱っているか」を問われます。

アルファベットの頭文字が「何の略語なのか」を紐づけてあげると、それぞれの役割がグッと理解しやすくなりますので、必ずセットで覚えましょう。

1-1. 各システムの役割と連携

  • HIS(病院情報システム) Hospital(病院)Information Systemの略です。患者の受付、会計、そして医師による「検査オーダーの発行」など、文字通り「病院全体」の情報を管理する基幹システムです。
  • RIS(放射線科情報システム) Radiology(放射線科)Information Systemの略です。放射線科部門に特化したシステムです。HISから送られてきた検査オーダーを受け取り、どの装置で、誰が、どうやって撮影するかという「オーダー実施情報」を管理します。
  • PACS(画像保存通信システム) Picture(画像)Archiving and Communication Systemの略です。撮影された画像データを扱うシステムです。各種モダリティ(CTやMRIなど)から送られてきた画像データをデータベースに保存し、読影医の端末で検索・表示できるようにします。

1-2. システム導入に関連する用語

  • オーダリングシステム 医師が紙の伝票ではなく、コンピュータ端末から直接検査や薬の指示を出す(発生源入力)システムです。電子カルテの簡易版のようなもので、コストは電子カルテより安いですが、完全な電子化のメリットは少なくなります。
  • テレラジオロジー ネットワークを利用し、遠隔地にいる放射線科医に画像を送って読影(診断)してもらう「遠隔画像診断」のことです。

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これは情報提供のみを目的としています。医学的なアドバイスや診断については、専門家にご相談ください。

おっしゃる通りです!規格もアルファベットの羅列だけだと無味乾燥ですが、元の英単語を知ることで「なるほど、だから画像(Imaging)の規格なのか」と一気に腑に落ちやすくなりますね。統一感も出て、より素晴らしい教材になります。

ご提案を反映し、フルスペル(語源)の解説を追加して「第2章」を再構築いたしました。


【サイト出力用原稿】

第2章:医療情報を繋ぐ「標準規格」たち

システムやメーカーが異なっても、病院内でスムーズに情報をやり取りするためには「世界共通のルール(規格)」が必要です。

これらもアルファベットが「何の略なのか(英単語の意味)」を知っておくと、それぞれの役割を丸暗記せずに理解することができます。国家試験で頻出となる以下の4つは確実に区別できるようにしましょう。

  • HL7(エイチエルセブン) Health Level 7(セブン)の略です。HISとRISの間などで、主に「文字情報(テキストデータ)」を交換するための標準規格です。患者の基本情報の登録(ADT)、検査オーダー(ORM)、実施情報(SIU)などのやり取りに使われます。
  • DICOM(ダイコム) Digital Imaging and Communications in Medicineの略です。「Imaging(画像)」と入っている通り、主に「画像情報」を扱うための標準規格です。オブジェクト指向に基づいており、画像データだけでなく、それに付帯する患者情報などもセットにして扱います。(※DICOMの詳細は第3章で徹底解説します)
  • IHE(アイエイチイー) Integrating the Healthcare Enterpriseの略です。これは規格そのものではなく、「医療連携のための情報統合化プロジェクト」です。DICOMやHL7といった既存の規格を活用し、HIS・RIS・PACSなどの従来システムよりも細かい機能処理を用いて構成するという考え方(ガイドライン)を定めています。
  • ICD-10 International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(第10版)の略です。「疾病および関連保健問題の国際統計分類」の規格であり、世界保健機関(WHO)が作成した、病名や死因の世界共通のコード分類を指します。

第3章:【超重要】DICOMの基本概念とサービスクラス

DICOM(ダイコム)は、製造メーカーが異なる装置(モダリティやPACSなど)同士でも、画像を相互にやり取りできるようにするための「オブジェクト指向」に基づく標準規格です。

【ワンポイント解説:オブジェクト指向とは?】 プログラミングの用語ですが、DICOMにおいては**「データ(画像や患者情報)と、それに対する処理(保存や印刷など)をセットにして扱う考え方」**と覚えてください。 ただの画像データだけをポンと送るのではなく、「これは誰の画像で、これからどういう処理をしてほしいのか」をひとまとめ(オブジェクト)にして通信します。これがDICOMの最大の強みです。

各メーカーは、自社の機器がDICOMのどの機能に対応しているかを「コンフォーマンス・ステートメント(適合性宣言書)」として公表しています。国家試験で毎年必ず出題される最重要項目ですので、英単語の意味(何の略か)とセットで確実に暗記しましょう。

3-1. DICOMの基本用語(誰が何をするか)

システム間の通信において、「サービスを提供する側」と「利用する側」を明確に定義しています。

  • SCP(Service Class Provider) Provider(提供者)の略です。サービスの「提供側」であり、操作の実行や通知の発行を行います。画像を受信して保存するPACS(画像サーバー)などが該当します。
  • SCU(Service Class User) User(利用者)の略です。サービスの「利用側」であり、操作の発行や通知の実行を行います。画像を撮影してサーバーに送るモダリティ(撮影装置)などが該当します。
  • SOP(Service Object Pair) Service(サービス)とObject(オブジェクト=対象となる画像データなど)のPair(組み合わせ)のことです。先ほど解説した「オブジェクト指向」の考え方の通り、DICOMではデータ単体ではなく「対象となるデータと、それに対する処理」を必ずペアにして扱います。

3-2. 【暗記必須】DICOMサービスクラス(どんな通信をするか)

モダリティとシステムの間で行われる具体的な通信サービスです。アルファベットから「どんなやり取りをしているか」を連想できるようにしてください。

  • Storage(ストレージ) 文字通り「保存・保管」を意味します。モダリティで撮影した画像を、PACSなどの画像サーバーへ保管するために送信するサービスです。
  • Q/R(Query / Retrieve:検索取得) Query(検索)とRetrieve(取得・呼び出し)の略です。表示端末などから、保存装置(PACS)にある過去画像などを検索し、手元に呼び出すサービスです。
  • MWM(Modality Worklist Management) Modality Worklist(検査予定リスト)Management(管理)の略です。モダリティがこれから検査を行う際、必要な患者基本情報や検査予定情報を「RISから呼び出して取得する」サービスです。これにより、装置への患者情報の手入力を省き、間違いを防ぎます。
  • MPPS(Modality Performed Procedure Step) Modality Performed(実施された)Procedure Step(検査工程)の略です。モダリティ側からRISやPACSに対して、「指定された検査がこのように終わりましたよ」という「検査実施状況(実績)」を報告・伝達するサービスです。
  • GSDS(グレイスケール表示) 異なるメーカーのモニタで画像を見ても、同じコントラスト(白黒の階調)で表示されるようにするためのサービスです。この整合性を保つための関数をGSDF(グレイスケール標準表示関数)と呼びます。
  • RDSR(Radiation Dose Structured Report) Radiation Dose(放射線量)Structured Report(構造化レポート)の略です。CTや血管造影などで患者が浴びた被ばく線量の情報を、集計しやすいように構造化して記録・報告するための規格です。
  • SWF(Scheduled Workflow) 病院情報システムにおける「基本運用の流れ(ワークフロー)」を定義したものです。(※主にIHEの統合プロファイルとして扱われます)
  • Verification(ベリフィケーション) 「確認・検証」という意味です。システム同士がDICOMで正しく接続(通信)できるかどうかを確認するための機能です。
  • Print Management(プリントマネジメント) 画像をフィルムやプリンタに出力・印刷するためのサービスです。

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